ビットコイン投資に新たなリスク?トランプ政権の決定で暗号資産の危険性が拡大か

近年、ビットコインやイーサリアムなど暗号資産(仮想通貨)への投資が盛り上がりを見せる一方で、その裏に潜むリスクも無視できなくなってきました。特に今回、アメリカで暗号資産を取り巻く環境に大きな変化が生じたことで、投資家は一層注意を払う必要が出てきています。

目次

アメリカ政府が暗号資産の捜査チームを廃止

2022年に設立された「国家暗号資産取締チーム(NCET)」が、トランプ政権の決定により解散されることが正式に発表されました。NCETは、暗号資産取引所やコールドウォレット(オフラインで暗号資産を保管する方法)への違法行為の監視を行っていた重要な組織です。

これにより、仮想通貨市場で多発する詐欺や資金持ち逃げ(ラグプル)へのリスクがさらに高まると懸念されています。事実、FBIの報告によると2023年だけで暗号資産関連詐欺による被害額は約56億ドル(日本円で約8400億円)にものぼっています。

トランプ政権の仮想通貨戦略の意図とは?

副司法長官のトッド・ブランシュ氏は、「前政権の仮想通貨規制は過剰で非効率的だった」とコメント。さらにトランプ氏は自身が仮想通貨事業に積極的に関与しており、自ら発行したTRUMPコインなどを通じて暗号資産市場から利益を得ている立場です。

今回の規制緩和は「アメリカを暗号資産の中心地にする」というトランプ氏の方針の一環とも言われていますが、投資家保護の観点からは疑問の声も多く上がっています。

今後の規制対象と捜査の方向性

今後は、暗号資産取引所やウォレットサービスへの監視が弱まる一方で、投資詐欺や資金横領といった投資家に直接被害が及ぶ犯罪への捜査は継続される方針です。

特にマネーロンダリング(資金洗浄)に使われる「ミキシング・サービス」や「タンブリング・サービス」と呼ばれる資金追跡を困難にする仕組みに対する取り締まりも縮小される見込みです。これにより、犯罪資金の流れを追うことが一段と難しくなると予想されています。

個人投資家が今すぐやるべきリスク対策

暗号資産投資はもともとハイリスク・ハイリターンの世界ですが、今回の規制緩和によってその危険度はさらに高まっています。特に初心者や情報収集が不十分な投資家は注意が必要です。

安全に仮想通貨に投資するために心がけたいポイントは以下の通りです。

信頼できるプロジェクト選びを徹底

過剰な利益をうたう案件には警戒
プロジェクトの開発状況や運営チームの実態を確認
公式サイトやホワイトペーパー(事業計画書)をチェック

シードフレーズや秘密鍵は厳重管理

ウォレットのシードフレーズは紙に書いてオフライン保管
絶対に他人に教えない
不審なリンクやメールには触れない

自己責任でリスク管理を強化

複数のウォレットで資産を分散管理
ハードウェアウォレット(物理デバイス)活用
二段階認証(2FA)の設定は必須


まとめ|暗号資産投資は「情報」が最大の武器

今後、米国を中心とした暗号資産市場は大きな転換期を迎えようとしています。規制の緩和は一見投資家にとってメリットがあるように見えますが、その裏側には新たなリスクが潜んでいます。

だからこそ、仮想通貨投資で成功するためには「情報リテラシー」と「自己防衛力」が欠かせません。最新ニュースや動向を常にチェックし、冷静な判断力を持って資産を守っていきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次